酒
'''酒'''、'''お酒'''とは、* 広義には、日本酒、ビール、ウイスキー、ワインなどのエチルアルコールを含む飲料全般を指す。本項ではこれについて述べる。
* 狭義には、特に日本酒(清酒)を指す。欧米では「Sake」が外来語として日本酒を指す言葉になっている。
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'''酒'''(さけ)は、エタノール(酒精、エチルアルコール)が含まれた飲料である。「'''お酒'''」という丁寧な呼び方もよく用いられ、「'''酒類'''」や「'''アルコール飲料'''」、またソフトドリンクに対して'''ハードドリンク'''とも呼ばれることもある。なお西洋ではワインに相当する語彙が総称として用いられることがある。また、アルコールとは本来、炭化水素の水素原子をヒドロキシ基で置き換えた物質の総称であるが、一般的な会話や文章では特にエチルアルコールのことを指してアルコールとする事が多い。本項でも特段の断り書きがない場合、アルコールとはエチルアルコールの事を指している。
概説
日本の酒税法では、アルコール分を1%以上含む飲料と定義され、酒税の課税対象となっている。そのためアルコールを10%以上含み江戸時代には酒であったみりん(本みりん)は、調味料として使用される場合でも酒税の課税対象となっており、酒税法では「混成酒類」に分類されている。製造方法や原料等は多種多様だが、原材料から発酵によってエチルアルコールを生成することで共通しているまた酒に含まれるエチルアルコールは人間の不安感・抑うつ感を抑える向精神性物質である。。(→)
酒の歴史は古く、有史以前からつくられていたと見られている。(→)
宗教ごとにお酒の扱いは異なっており、キリスト教カトリック教会などでは赤ワインがミサに用いられている。神道では、お神酒(おみき)は神への捧げものであり、また身を清め神との一体感を高めるための飲み物とされている。宗教によっては、飲酒を禁じているものもある。(→)
世界保健機関(WHO)は、アルコールはガンリスクを増大させるとして警告を行っている。WHO傘下の国際がん研究機関(IARC)では飲酒は、がんを引き起こす元凶と指摘している。東アジアの人に多い遺伝的にアルコールの分解の働きの悪い人は、飲酒量に比例して食道がんになる危険が最大12倍にまでなる事、アルコールを毎日50g(ビール大瓶2本程度)摂取した人の乳がん発症率は、飲まない人の1.5倍、大腸がんの発症率も飲酒しない人の1.4倍になるなど多くの健康被害の原因になる。WHOの指摘をはじめ、その他の飲酒による健康への様々な悪影響が指摘されている。(→)
飲酒は社会的に見ると様々な悪影響を引き起こしているということは明らかになっている。(→)
酒は人々の健康や社会へ及ぼす影響が大きい。人々の健康や公序良俗を守るために、あるいは政府の税収を確保するために、酒の製造および流通(販売)は、多くの国において法律により規制されている。日本では酒税法や未成年者飲酒禁止法がある。(→)
また、近年では、ジュースなどとの誤認を防止するため、果汁を配合したチューハイやカクテルなどの容器の前面に「お酒」と表記されたり、缶入りビールやチューハイなどの上部に点字で「おさけ」などの表記がされるようになっている。
酒の代金のことは「酒代(さかだい)」という。なお、酒を飲む代金のことは「のみだい」ではなく「飲み代(のみしろ)」という。次のエントリ
酒とアルコール
酒とは、エチルアルコールを含んだ飲料のことである。以下、特に断らない限り、アルコールとはエチルアルコールのことを指す。日本では、「アルコール度数」を含まれるアルコールの容量パーセントで「度」と表す。正確には、温度15℃のとき、その中に含まれるエチルアルコールの容量をパーセントで表した値に「度」をつけて表す。販売されている酒の多くは、3度(ビール等)~50度前後(蒸留酒類)の範囲であるが、中には90度を超す商品もある。日本の酒税法では、1度未満の飲料は酒に含まれない。なお、日本酒には「日本酒度」という尺度があるが、これは日本酒の比重に基づくもので、アルコール度数とエキス分(酒類中の糖・有機酸・アミノ酸など不揮発性成分の含有量)に依存する。
英語圏では、度数のほか、アルコールプルーフも使われる。USプルーフは度数の2倍、UKプルーフは度数の約1.75倍である。英語圏で や といえばプルーフのことなので、注意が必要である。
酒に含まれるアルコール分はほとんどの場合、酵母による糖のアルコール発酵によって作られる(テキーラは例外的にザイモモナスと呼ばれる細菌をアルコール発酵に使用している)。果実から作られる酒(ワイン)は、果実中に含まれる糖分から直接アルコール発酵が起こる。しかし、麦・米・芋などの穀物類から造る酒の場合、原材料の中の炭水化物はデンプンの形で存在しているため、先にこれを糖に分解(糖化)する。糖化のためにはアミラーゼ等の酵素が必要である。酵素の供給源として、西洋では主に麦芽が、東洋では主に麹が使われる。次のエントリ
酒の分類
酒は大きく分けて醸造酒・蒸留酒・混成酒に分かれる。醸造酒は単発酵酒と複発酵酒に分けられ、複発酵酒は単行複発酵酒と並行複発酵酒に分けられる。** 単発酵酒:原料中に糖分が含まれており、直接発酵するもの。
** 複発酵酒:穀物などデンプン質のものを原料とし、糖化の過程があるもの。
*** 単行複発酵酒:糖化の過程が終わってからアルコール発酵が行われるもの。ビールなど。
*** 並行複発酵酒:糖化とアルコール発酵が同時に行われるもの。清酒など。
蒸留酒のうち、樽熟成を行わないものをホワイトスピリッツ、何年かの樽熟成で着色したものをブラウンスピリッツとする分類法がある。ただし、テキーラ、ラム、アクアヴィットなどではホワイトスピリッツとブラウンスピリッツの両方の製品があり、分類としては本質的なものではない。次のエントリ
酒の原料
糖分、もしくは糖分に転化されうるデンプン分があるものは、酒の原料になりうる。脂肪分やタンパク質分が多いもの(たとえば大豆などの豆類)はあまり向かない。ブドウ、リンゴ、サクランボ、ヤシの実などの果実。米、麦、トウモロコシなどの穀物。ジャガイモ、サツマイモなどの根菜類。その他サトウキビなどが代表的な原料である。また酒造の副産物として得られる酒粕・ブドウの絞りかすなどから、二次的に酒を造り出すこともある。クリなどの堅果類、樹液や乳、蜂蜜を原料とした酒もある。
原料によって酒の種類がある程度決まる。
** ブドウ
*** ワイン
*** ブランデー(蒸留酒)
*** ピスコ(蒸留酒)
** リンゴ
*** シードル(アップル・ワイン)
*** カルヴァドス(蒸留酒)
** ナシ
*** ペリー(またはペルー)
** レモン
*** リモンチェッロ
** プルーン
***ツイカ
** ナツメヤシ
***マヒカ
**他
*** 猿酒
** 米
*** 清酒
*** 米焼酎(蒸留酒)
*** 紹興酒
*** 泡盛(蒸留酒)
*** マッコリ
** 大麦
*** ビール
*** モルトウイスキー(蒸留酒)
** トウモロコシ
*** バーボン・ウイスキー(蒸留酒)
** 高粱
*** 白酒(蒸留酒)
** 酒粕
*** 粕取焼酎(蒸留酒)
** ブドウの絞りかす
*** グラッパ(蒸留酒)
*** マール(蒸留酒)
** サトウキビ
*** ラム(蒸留酒)
*** カシャッサ(蒸留酒)
** 樹液
***リュウゼツラン
**** メスカル(蒸留酒)
**** テキーラ
*** ヤシ
*** メープル
** 乳
*** 馬乳酒
*** クミス
*** アルヒ(蒸留酒)
** 蜂蜜
*** ミード
しかし、ジン・ウォッカ・焼酎・ビール・マッコリなどには、穀物や芋類など異なった原料のものがあり、必ずしも原料によって酒の種類が決まるわけではない。また、原産地によって名称が制限される場合がある。たとえばテキーラは産地が限定されていて、他の地域で作ったものはテキーラと呼ぶことができずメスカルと呼ばれる。次のエントリ
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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