オオカミさんシリーズ
『'''オオカミさんシリーズ'''』は、沖田雅による一連のライトノベル作品である。イラストはうなじが担当。アスキー・メディアワークスの電撃文庫から刊行されている。概要
小説としてはラブコメディーの部類に入り、第1巻の帯の謳い文句は「このおはなしは、ずばり!熱血人情ラブコメその他色々風味に仕上がっております」。構想自体は『先輩とぼく0』(2005年12月刊)の時点であったらしいが、本人曰く「色々あった」で出版まで8ヶ月かかった。1巻あとがきで作者が「第一次スーパー童話大戦」と称するように、洋の東西を問わず『狼と七匹の子山羊』、『赤ずきん』、『もりのりょうし』、『浦島太郎』、『乙姫』、『したきりすずめ』、『オオカミ少年』、『白馬』、『アリとキリギリス』、『魔女』等のおとぎ話・童話のキャラクターが作者の偏見や趣味で肉付けされ登場する。
ストーリーは三人称視点で進行するが、たびたび作中のキャラクターが地の文へと干渉するのが特徴。テレビアニメ版では、登場人物がナレーションに反応する演出がとられている。
全体として短編集のような形をとっているが各章ごとに「(***)おおかみさん(りんごさん、りょうしくん、スピンオフ時は地蔵さんの場合もある)###」という題名が付いており、具体的な区切りはされていない(題名部分の「(***)」は全ての章ではなく、一部の章にのみついてあることを示す)。
第1巻の題名は「オオカミさんと七人の仲間たち」だが第2巻では一発キャラだったはずの乙姫がサブヒロインにまで上り詰めてしまったため、8人の仲間になってしまっている。
『月刊コミック電撃大王』2010年4月号より漫画版が連載中。また、同年7月から9月にかけてテレビアニメが放送された。
累計発行部数は2010年8月時点で130万部。次のエントリ
ストーリー
私立御伽学園に通う高校1年生の大神涼子と赤井林檎は、涼子に思いを寄せる森野亮士を仲間に加え、彼らの所属する御伽学園学生相互扶助協会(通称:御伽銀行)の面々と協力しながら今日もやりたい放題世直しのため戦っていく。次のエントリ登場人物
※キャラクター名の下、“ 声 - (人物名)は版における声の出演者。● 大神 涼子(おおかみ りょうこ)
声 - 伊藤静
本作のヒロイン。地の文では「おおかみさん」と表記。御伽学園高等部1年F組に在籍し、御伽学園学生相互扶助協会(以下御伽銀行)の部員。モデル作品は『赤ずきん』(西洋の童話でよく悪役として描かれるオオカミ)。
子供も怖がる凛々しい目と、笑うと覗く犬歯をもつ少女。胸がない。制服は深いスリットとスカーフ、ベルトの他に特に大きな改造点は見られない。ボクシングをしていて(ただしサンドバッグを打つ程度でプロは目指していない)、不良などを相手にする時は拳の部分が猫の形をしたメリケンサック(名称「ねこねこナックル」、製作者:マジョーリカ)をつける。
いつも凶暴で男口調だが内面は普通の女の子で、それを隠して生きており、中等部の頃はやんちゃしていたようである。中等部への転校以前に、士狼に強姦されかけたうえ、誰にも信じてもらえなかったことがトラウマになっており、原因となっている。
その反面、少女小説好きで、二重につめた本棚の奥に隠ししている。また、長髪は「切るのが面倒臭い」からと言うのが建前で、女の子である部分を捨てきれなかったためである。突発的なアクシデントに遭遇すると非常に女の子らしいかわいい悲鳴を上げる。ゴキブリがとても苦手で、第5巻ではあまりの恐怖に幼児退行してしまった。犬が大好きで、犬をエサにされて釣られる場面が多々ある。放っておいたらいつまでも遊んでいる。亮士に対しては少なからず恋心を抱いているが、照れ隠しからアプローチを受けると殴る蹴る罵倒したり、いわゆるツンデレな一面もある。もっとも林檎によれば亮士に対して心を許しているが故でもある。
犬好き、少女趣味、可愛いもの好きなど亮士にネット上で暴露されてからは「本当の自分」をクラスメイトに知ってもらえたが、これをネタにからかわれたりもされるようになりクラスに馴染んできた様子。亮士に対する態度も軟化してきてはいるが、亮士が自分以外の女の子と付き合ったりスキンシップを取っていたりするとかなり機嫌が悪くなる。亮士に無視された日にはかなり機嫌が悪くサンドバッグに八つ当たりするほど。亮士をネタに「妬いているのか」という質問には「妬いていない」と力強く否定している。クラスメイト達からは「いつ大神がデレになるのか」と面白半分期待半分で見られている。
● 森野 亮士(もりの りょうし)
声 - 入野自由
主人公。御伽学園高等部1年F組に在籍。モデル作品は『赤ずきん』(「オオカミを仕留める者」としての猟師。また、木こりや漁師も兼ねる)。目元は普段前髪で隠れているが、桃子やマチ子からは「結構かわいい顔してる」と評されている。
人のいない田舎から出てきたため極端に視線に弱く、見つめられ続けるとパニックに陥る対人恐怖症及び視線恐怖症。そのため自然と気配を消す事を覚えた。視線がある時はヘタレ口調(〜ッス)だが、周囲からの視線がない時や、極度の激昂・興奮状態や飲酒によって他人の視線を意識しなくなった時には本来の深みのある男らしい口調になる。人目がなければ電話やネットでも男らしい口調になる。
マタギである祖父の影響からパチンコを使った射撃が得意で、持ち前の動体視力の良さもあいまって百発百中の腕前を誇る。救急救命処置の心得もある。
入学当初に涼子に一目惚れし一週間の尾行ののち、告白。林檎の茶々や涼子がはぐらかしたため有耶無耶になってしまうものの、喧嘩の絶えない涼子の「盾」になることを誓う。その際林檎に勧誘され御伽銀行に入る。叔母の雪女の下で、他の学生とともに下宿している。制服はほぼ改造なし。スレンダーな体、引き締まった体が好みで脚フェチ。涼子の事が世界中のどんな女性よりも好きと公言し、彼女のためなら自らの体も張れる。基本的にヘタれているが彼女を守るために大胆な行動に出る事もある。
後に猫宮の特訓のおかげで対人恐怖症と視線恐怖症を克服し、人前でも行動できるようになった。クラスメイトからは変わったと評されている。
● 赤井 林檎(あかい りんご)
声 - 伊藤かな恵
御伽学園高等部1年F組に在籍。モデル作品は『赤ずきん』および『白雪姫』の「毒りんご」。
高校生とは思えないほど小さい体と肩で切りそろえられた赤毛をもつ少女。フリルのスカートに体に不釣合いな大きなバスケットを持っていて、一部の生徒からは赤ずきんちゃんと呼ばれる。かわいらしい外見とは裏腹にかなり腹黒く、レディースコミックをカバー無しで読めるほどの厚顔無恥さで、学校帰りにもかかわらずアダルトゲームショップに入るなど普段の行動から考えられない行動を取ることもある(この時の亮士の質問の答えは無言だった)。パソコンで定期テストや体力テストの結果など個人のプライバシーを出すことができる(御伽銀行地下本店にあるパソコンと同じ働き)。語尾は「…ですの」。自身に戦闘能力はないが、スタンガンを常備している。制服は真っ赤なロリータ・ファッションにしてあり、2年生の宇佐見とロリコンおたくの人気を二分している。腐女子にして涼子限定で百合属性持ち。涼子と亮士の関係に何かと口を挟む姑のような立ち振る舞いもする。
生まれたときは母子家庭で、その頃の姓は「毒島」。2年上の白雪は異母姉。次のエントリ
御伽銀行の仲間
● 桐木 リスト(きりき - )声 - 野島裕史 / 佐藤聡美(女装時)
御伽学園高等部3年。御伽銀行の頭取(会長)。モデル作品はイソップ寓話の『アリとキリギリス』。
燕尾服を着用し、もやしっ子という言葉がしっくり来る体格をしている。頭取だが、普段は仕事をしない非労働意欲の塊みたいな少年。それなのに頭取をやっていられるのは声帯模写で学園男女生徒の声を出し、携帯電話を使って知りたい情報を引き出せるというオレオレ詐欺の完全版みたいな真似ができることと、やるときはしっかりやる男ということから。女装趣味で、女装し声を変えれば誰も男だと分からない。その腕前は美少女ランキングで1位を取るほど。変装のレパートリーには「噂好きのよっちゃん」(噂拡散用)などがある。変装能力を駆使して敵対勢力に潜り込み、内部から突き崩すことを得意とすることから一寸法師の異名を持つ。話がやたら長い。語尾は責任逃れをいつでもできるようにするために疑問形。小学生のときクラスから疎まれていたアリスを女装しながら(アリスの警戒心を解くため)慰めてから女装にはまる。そのとき、心が折れかかっているアリスにギリギリまで気付かなかったことを今でも悔やみ続けている。リストによると、テレビの前で高校野球をみて、手に汗にぎっているアリスはなかなか萌えるらしい。
● 桐木 アリス(きりき - )
声 - 堀江由衣
御伽学園高等部3年。御伽銀行の副頭取(副会長)。モデル作品はイソップ寓話の『アリとキリギリス』。
リストとは幼馴染でいとこ。周りに誰もいないときにはリストのことを「りっくん」と呼ぶ。まんま秘書の格好をし、絶対零度の切れ目をもつクールビューティー。普段は仕事をしないリストの代わりに御伽銀行を仕切っているが、緊急時にはリストを非常に信頼している。女装したリストが美少女ランキングで1位を取ったことに女としてのプライドを傷つけられる。手荒い展開についていけない、下ネタに弱いなどの弱点を持つ。意外にも大の高校野球ファン。小学生のころ持ち前の真面目で融通の利かなさからクラスで疎まれていたのを、リストに慰められた過去を持つ(その際リストは女装していた)。
● 鶴ヶ谷 おつう(つるがや - )
声 - 川澄綾子
御伽学園高等部2年。モデル作品は『鶴の恩返し』(若い男が鶴を助ける「鶴女房」の類型)。
服装はブレザーを改造したメイド服で、恩返しに(するのも見るのも)至福を覚える少女。理由は、昔大好きだった近所のお兄さんが、交通事故に遭ったおつうを身を挺して救い、その恩を返す前に帰らぬ人となった事を自分の責任と思っているため。リスト達に助けられた過去を持ち、その恩を返すため御伽銀行に所属する。飛んできた野球ボールに直撃されそうになった所を亮士に助けられ、その恩返しとして夜のご奉仕までしようとした。美乳持ち。
● マジョーリカ・ル・フェイ
声 - こやまきみこ
御伽学園高等部2年。キャラクターのイメージは「魔女」で、名前(姓)はモーガン・ル・フェイ(『アーサー王物語』の魔女)から。
服装は黒衣のブレザー(丈が長すぎローブのようになっている)ととんがり帽子、牛乳瓶底ぐるぐる眼鏡という正統派魔女ルック。西洋系である両親譲りのストレートの金髪と碧眼を持つが、両親の日本好きが高じて言語中枢も国籍もバリバリの日本人で英語が話せない。通称:魔女さん。御伽銀行地下本店で怪しげな実験をしていて、立場的には備品担当。語尾は「~ヨー」。普段は魔女ルックに隠れてはいるものの実はトランジスターグラマーでかなりの巨乳(第8巻現在おつう以上、桃子以下)、さらに瓶底眼鏡の下はかなりの美少女。第10巻で女子寮を追い出され、おかし荘に移り住む。
並外れた頭脳と感性の持ち主で、さらに生まれ持った風貌と生まれ育った内面とのギャップも相まって、世界のどこにいようと人の輪から浮いてしまう異端児。その奇妙な言葉遣いや性格は全て演技であり、素の状態においても決して周囲に溶け込むことがない自身の異質さを誤魔化すため、あえてわかりやすい「変人の皮」を被って周囲を煙に巻いている。ただし、御伽学園は基本的に変人が多いので特に気にも止められず、周囲からは「野良猫を見ている感じ」。その本性に気付いているのはリスト、亮士(第10巻にて勘付く)、不確定だがおつうの3人。
● 浦島 太郎(うらしま たろう)
声 - 浅沼晋太郎
第1巻第八章に登場。章最後に御伽学園高等部1年F組に転入。モデル作品は『浦島太郎』。
大変な女好き(フェミニストでもある)で一年間ナンパの旅に出ていた(本人は「竜宮流房術」〔用語に記載〕を極めるためと言っている)ため年齢は涼子達より1歳年上。乙姫の恋人であり親公認の仲。乙姫の性格やその親のおおらかさが災いし、腎虚を患う。乙姫に邪な部分を吸い取られると元の素の部分が出て紳士的になる。特技として女の子を見る眼が非常に高い。更に服の上から誤差1cmでスリーサイズを見極めることが出来る。この手のタイプの男性キャラは比較的嫌われやすい傾向にあるが、行動がお馬鹿なためか男子の同級生の友達も多い。亮士もその一人である。第2巻から御伽銀行に所属。アニメでは亮士が所属する前から御伽銀行に所属している。
基本的に男に触れることを嫌うがフェチ仲間(亮士含む)に対しては優しく、義理堅い一面を見せる。第6巻では内密に乙姫の写真を手に入れるなど乙姫に対する想いが強い一面も見せる(その後、乙姫にお礼と称されいろいろ搾り取られる)。
● 竜宮 乙姫(りゅうぐう おとひめ)
声 - 豊崎愛生
御伽学園高等部1年(章最後に学園長に直談判し浦島と同じクラスになる)。モデル作品は『浦島太郎』(亀のイメージも加えられているのは『御伽草子』版浦島太郎では乙姫が亀の化身とされていることから)。
「性産業の雄」竜宮グループ代表の一人娘。太郎と同じクラスになるために留年している。太郎が浮気をすると、何処からともなく現われイロイロ吸い尽くしていく。学校の一部の女子が彼女をソッチ方面の師と認識しているため、太郎が学校の何処にいようと追い詰める。左目に泣きボクロがある。昔は太っていてドジだったことから「亀子」とあだ名されいじめられていたが、本質を見抜いた太郎の優しい言葉に一念発起し、容姿や姿勢、身だしなみは勿論、内面も正しくあるよう心がけ様々な教養を身につけ最高の女になって中学3年のとき太郎に告白した。しかし教養の中に竜宮グループの傘下からアレな人たち(キャバ嬢・ホステス・ソープ嬢)の技術を学んでしまったため竜宮グループが生み出した女の最高傑作となってしまい、太郎を腎虚にまで至らせ中学校を卒業するころ逃げられる。第2巻から太郎に付いて御伽銀行に所属。アニメでは亮士が所属する前から御伽銀行に所属している。
原作では太郎が編入してきた際、クラスが違うことを学園長に直談判しに行き12時間にも及ぶ「説得」の末、同じクラスにしてもらう。この事件は学園の伝説の一つとして語り継がれる。
その他にも主に荒事担当の非常勤が数名いるらしい。次のエントリ
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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