ラテン文字

ラテン文字

'''ラテン文字'''(ラテンもじ、英語 )は、'''ラテンアルファベット'''、'''ローマ文字'''、'''ローマ字''' () とも言い、表音文字の一つである。この文字を並べることで単語を表記し、単語を区切って並べることで文章を構成する。
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ラテン文字
【画像】ラテン文字

概要

西暦2010年現在、人類社会で最も解読者人口が多い文字である。

元来ラテン語の文字で、古くから西欧中欧の諸言語(英語スペイン語ポルトガル語フランス語ドイツ語イタリア語ポーランド語など)で使われているが、近代以降はこれら以外にも使用言語が多い。

ラテン文字はアルファベットの一種なので、ラテン文字を「アルファベット」と呼ぶこと自体は間違いではないが、アルファベットはギリシア文字キリル文字なども含む総称である。また、「ローマ字」はラテン文字の別名だが、日本語を表記したときに限定して使うことがある。

基本26文字を英語の表記に使ったとき、「'''英字'''」と呼び、特に「英字新聞」という語でよく使われる。ただし、他の言語に対し同様の表現(仏字など)が使われることはまれであるが、「'''欧字'''」という表現がJISの規格票等に見られる。
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ラテン文字
【画像】ラテン化された別系統文字の

使用言語

本来は、ラテン語のための文字である。

中世以降は、俗ラテン語に由来するロマンス諸語スペイン語ポルトガル語フランス語イタリア語など。ただし当初はルーマニア語を除く)のみならず、西欧中欧西方教会カトリックプロテスタント)地域のほぼ全ての言語で使われる。ゲルマン語派英語ドイツ語オランダ語デンマーク語スウェーデン語ノルウェー語アイスランド語など)、スラヴ語派の一部(ポーランド語チェコ語スロヴァキア語スロヴェニア語クロアチア語など)、バルト語派ラトビア語リトアニア語)、ケルト語派アイルランド語など)、バスク語ウラル語族の一部(マジャール語スオミ語エストニア語など)などある。西方教会地域ではないが、アルバニア語ルーマニア語(民族主義の高まりにより、18世紀にキリル文字から切り替えられた)でも使われる。


近代以降、文字を持たない言語が新たに正書法を定める場合、ほとんどの場合ラテン文字が採用された。ただし、旧ソ連の諸言語はキリル文字を採用した(ソ連でも初期はラテン文字を採用していた)。

すでに文字を持っていたのにラテン文字に切り替えた言語もある。これは、西洋列強による植民地化や、カトリック・プロテスタントの宣教師の活動によるものが大きい。

近代以降にラテン文字に切り替えた言語には、インドネシア語ジャウィ文字)、ベトナム語漢字チュノム)、トルコ語アラビア文字)、タガログ語(アラビア文字・アリバタ)、マレー語(ジャウィ文字)、スワヒリ語(アラビア文字)などがある(カッコ内はラテン文字化以前の文字)。ウズベク語トルクメン語アゼルバイジャン語では、ソ連初期にアラビア文字からラテン文字に切り替えられ、その後ソ連政府の言語政策の変化によりキリル文字に切り替えられたが、ソ連崩壊後、再びラテン文字への切り替えが進行中である(但し以前定められたものと同一ではない)。
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ラテン文字
【画像】チェチェン語の新ラテン文字
ラテン文字
【画像】注目なのは多彩な拡張ラテン文字

成立

イタリア半島に、ラテン人と呼ばれる部族 (後にローマ人と呼ばれるようになる) が棲みついていた。紀元前7世紀頃、ラテン人はやはりこの地に棲みついていたエトルリア人 (紀元前1千年紀イタリア中部に棲みついた) と西ギリシア人から文字を採り入れた。このふたつの種族から文字を採り入れる際に、ラテン人は西ギリシア型アルファベット()のうち4字を捨てた。また、エトルリア文字F (/w/ の発音) を採り入れて /f/ の音に使い、エトルリア文字の S (3 箇所の屈曲がある) を採り入れて、現在の S の形にした。ギリシア語の G 音とエトルリア語の K 音を表すのにはガンマを用いた。こうして生まれたものは、GJUWYZ がないなど、現代のラテン文字とは多少の違いがある

ローマ人のアルファベットでは、CKQ のいずれでも /k/ 音を表記できた。C は /g/ 音の表記にもなった。ローマ人は G を作りだし、彼らが用いない Z の代わりに、 FH の間に置いた。数世紀を経て、紀元前3世紀アレクサンダー大王が地中海沿岸地域東部とその周辺を征服した後、ローマ人はギリシア語の語彙を借用するようになり、アルファベットをこれらの語彙の表記に再適合させる必要に迫られた。そこで、東ギリシア型アルファベット () から Y と Z を借用し、今度は文字表の最後に置いた。この2字はギリシア語彙を表記するときしか使わなかったためである

アングロサクソン語は、11世紀ブリテンノルマン人の征服を受けた後、ラテン文字でも表記されるようになった。/w/ 音を表すのに当初ルーン文字の Ƿ (wynn, ウィン) が使われたが、P に似ていたために混同されやすく、/w/ 音は現在の U 二つで表記されるようになった。この頃の U は V の形だったので、これは VV となり、WV の次に置かれた。さらに、丸みのある U で母音を表し、子音のときは V を用いるようになった。J は当初 I の異体で、I が複数並ぶときに最後の I に長い尾をつけたものだった。15世紀頃から、J を子音に、I を母音に用いるようになり、17世紀半ばにはこれが一般的になった
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関連項目

  • カルメンタ - 神話上ラテン文字を考案したとされている女神

  • アラビア数字とラテン文字のアルファベットによる二文字組み合わせの一覧


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    出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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