山陰本線
{| '''山陰本線'''(さんいんほんせん)は、京都府京都市下京区の京都駅から、中国地方の日本海沿岸を経由し山口県下関市の幡生駅に至る西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線(幹線)である。このほか、'''仙崎支線'''あるいは'''仙崎線'''と呼ばれる長門市駅 - 仙崎駅間の支線をもつ。概要
京都市から西方向へ延び、福知山市・鳥取市・倉吉市・米子市・松江市・出雲市・長門市などの丹波・但馬・山陰地方の各都市を経て下関市に至る。路線の終点は幡生駅だが、幡生側の列車は下関駅まで運転される。城崎温泉駅から幡生駅までは線路が日本海沿いを通っている区間が多い。支線をのぞく営業キロは673.8kmで、在来線としては日本最長である(支線を含む営業キロは東海道本線 713.6km に次ぐ676.0km)。2002年までは東北本線 (739.2km) の方が長かったが、東北新幹線延伸に伴い同線の一部が第三セクター鉄道へ転換されたことにより山陰本線の営業キロを下回った。その東北新幹線は2010年12月の全線開業時に営業キロ713.7km・実キロ674.9kmになり、山陰本線を抜いて日本最長の鉄道路線となった。
京都駅 - 園部駅間は旅客営業規則が定める大都市近郊区間のうち、大阪近郊区間に含まれている。この区間には'''嵯峨野線'''という愛称があり、京都駅などでは'''嵯峨野山陰線'''と案内することもある。同区間の詳細については「嵯峨野線」の項も参照のこと。
ファイル:Kyoto_Station_Sagano-Line_Platform.jpg|山陰本線の東端・京都駅31-33番のりば
ファイル:Shimonoseki stn070520.jpg|山陰本線の実質上の西端・下関駅次のエントリ
沿線の特徴
{| 営業キロこそ日本最長の路線ではあるが、起点から終点までを通して走る優等列車の設定が史上一度もない本線の一つとなっている。区間によって乗客の流動に大きな偏りがあり、東西方向の交流が必ずしも盛んでないことや、かつての日本国有鉄道(国鉄)や現在のJR西日本が、山陽新幹線開業以降、山陰本線沿いの各都市から直接山陽新幹線に至る路線(陰陽連絡路線)を強化してきた結果である。山陰と瀬戸内側を結ぶ線には福知山線・伯備線などの電化された路線や智頭急行線のような高速新線があるが、山陰の横同士の連絡は最近まであまり考慮されず、電化もそれらの延長的存在でつぎはぎ状態で行われた。後年の高速化工事も同様で、高速化された区間とそうでない区間がつぎはぎ状態になっている。それでも民営化後は、それまでバスの独占状態であった鳥取駅 - 倉吉駅 - 米子駅 - 松江駅 - 出雲市駅の都市間輸送に力を入れるなど、以前に比べれば改善がみられる。
幹線扱いの長大路線でありながら近代化が遅れたことや、ローカル色あふれる風光明媚な車窓風景とあいまって、鉄道ファンであった作家の宮脇俊三は「'''偉大なるローカル線'''」と山陰本線を評した。この卓抜な表現は山陰本線の実情をよく表したものとして、大方の鉄道ファンから賛同を得ている。沿線には温泉地が多く、古くから知られた温泉が数多く湧出している。
綾部駅 - 福知山駅間は、京都方面から福知山駅を跨いで運転される特急列車と、福知山駅から綾部駅を経由して舞鶴線へ直通運転される普通列車が輻輳しており、複線となっている。次のエントリ
路線データ
** 西日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者):
*** 京都駅 - 幡生駅間 673.8km
*** 長門市駅 - 仙崎駅間 2.2km
** 日本貨物鉄道(第二種鉄道事業者):
*** 伯耆大山駅 - 東松江駅間 (27.1km)(ただし、米子駅 - 東松江駅間は休止中)
*** 岡見駅 - 益田駅間 (16.9km)
** 嵯峨野観光鉄道(第二種鉄道事業者):
*** トロッコ嵯峨駅 - トロッコ亀岡駅間 (7.3km)
** 山陰本線所属駅に限定した場合、東海道本線所属の京都駅と山陽本線所属の幡生駅が除外され、158駅となる。
** 京都駅 - 園部駅間(うち嵯峨嵐山駅 - 馬堀駅間は旧線を含めると一部区間をのぞき三線で、旧線は嵯峨野観光鉄道が第二種鉄道事業者としてトロッコ列車を運行している)
** 綾部駅 - 福知山駅間
** 伯耆大山駅 - 安来駅間
** 東松江駅 - 松江駅間
** 玉造温泉駅 - 来待駅間
** 京都駅 - 城崎温泉駅間、伯耆大山駅 - 西出雲駅間(直流1500V)
** 京都駅 - 西出雲駅間:自動閉塞式
** 出雲市駅 - 幡生駅間、仙崎支線:自動閉塞式(特殊)
** 嵯峨嵐山駅 - 馬堀駅間、綾部駅 - 福知山駅間:130km/h
** 京都駅 - 嵯峨嵐山駅間、馬堀駅 - 綾部駅間、鳥取駅 - 出雲市駅間:120km/h
** 出雲市駅 - 益田駅間:110km/h
** 福知山駅 - 鳥取駅間、益田駅 - 幡生駅間:95km/h
** 長門市駅 - 仙崎駅間:85km/h
** 京都駅 - 園部駅間:大阪総合指令所
** 園部駅 - 居組駅間:福知山運輸指令室
** 居組駅 - 長門市駅間:米子運輸指令室
** 長門市駅 - 幡生駅間:広島総合指令所
なお、支社および鉄道部の管轄は以下のように分かれている。
嵯峨野線としてのラインカラー(紫、)のほか、広島支社では独自のラインカラー(抹茶色、)が設定されている。管轄から外れる岡山支社管内の駅(津山駅・新見駅のみ)でも独自カラー(コーンフラワーブルー、)で表示している。次のエントリ
優等列車
以前は、京都・大阪あるいは東京方面と鳥取以西とを結ぶ列車は山陰本線の和田山駅 - 鳥取駅間を経由するか、東京方面の場合津山線・因美線を経由した岡山駅経由がメインルートであったが、智頭急行が開業してからは智頭急行線を使うルートに取って代わられた。現在、京都・大阪からの特急はほとんどが電車であり城崎温泉駅までの運転である。京都駅 - 鳥取駅間には下記の列車が走っている。そのうち福知山駅は北近畿ビッグXネットワークの中心部分にあたる(定期列車・山陰本線経由分のみ記載。夜行列車は後述)。** 特急「まいづる」(京都駅 - 東舞鶴駅間)
** ※特急「まいづる」は下記の「はしだて」「きのさき」と併結運転されている。
** 特急「はしだて」(京都駅 - 天橋立駅間)
** 特急「きのさき」(京都駅 - 城崎温泉駅間)
** 特急「こうのとり」(新大阪駅 - 福知山駅・豊岡駅・城崎温泉駅間)
** 特急「はまかぜ」(大阪駅 - 香住駅・浜坂駅・鳥取駅間)
鳥取駅 - 益田駅間は近年の高速化工事などにより、新型車両の特急を登場させるまでに至ったが、その一方で益田駅 - 幡生駅間は「いそかぜ」廃止以降、優等列車はなくなった。鳥取駅以西については、鳥取駅・米子駅・益田駅などを結ぶ都市間連絡特急として下記の列車が運転されている。鳥取駅 - 出雲市駅間で120km/h、出雲市駅 - 益田駅間で110km/h運転を行っている。
** 特急「スーパーまつかぜ」(鳥取駅 - 米子駅・益田駅間)
** 特急「スーパーおき」(鳥取駅・米子駅 - 新山口駅間)
また、陰陽連絡特急として、下記の列車が運転されている。これらの列車は、京都駅・新大阪駅で東海道新幹線、姫路駅・岡山駅で山陽新幹線と接続している。
** 特急「スーパーはくと」(京都駅 - 鳥取駅・倉吉駅間) …智頭急行線・因美線経由
** 特急「やくも」(岡山駅 - 出雲市駅間) …伯備線経由
このほか、夜行列車として下記の列車が運転されている。大阪駅からの急行「だいせん」(大阪駅 - 米子駅間)が2004年10月16日に、また東京駅からの寝台特急「出雲」(東京駅 - 出雲市駅間)が2006年3月18日のダイヤ改正で廃止されてからは、伯備線経由の列車のみの運転となっている。
** 寝台特急「サンライズ出雲」(東京駅 - 出雲市駅間) …伯備線経由次のエントリ
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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【車窓風景】 JR山陰本線 米子→松江(3-Jan-2011)