消費者金融
'''消費者金融'''(しょうひしゃきんゆう)とは、消費者信用のうち、個人への金銭の貸付け(小口融資)のこと。また、貸金業業者、特に'''一般の個人に対する無担保での融資事業を中心とする貸金業'''の業態を指すことがある。日本人の10人に1人に当たる約1300万人が利用していると言われる。
以下では特に断り書きがない限り、日本での事例について述べる。(相談については、 を参照のこと。)
歴史
金融機関による個人への融資は、の日本昼夜銀行(安田銀行が吸収)等による小口融資が始まりと言える。だが、この流れは太平洋戦争による経済・社会の戦時体制への移行により、途切れることとなる『わが国クレジットの半世紀』社団法人日本クレジット産業協会 発行。日本昼夜銀行の条件は、
(1) 借入人資格 - 25歳以上の既婚者で、東京および近接所在の官庁または相当な会社銀行に既に2年以上勤続し、今後もひきつづき勤務の見込みがある者、
(2) 金額 - 50円以上 1000円まで、
(3) 期限 - 1箇年、
(4) 利子 - 年8% 、天引き、ほかに貸出金額200円未満のものについては 1 口につき1円の手数料を徴する、
(5) 資金用途 - 子女教育費、保険料、税金、定期券買入、敷金および転宅費、出産費、医療費、葬祭費、緊急衣服費、切迫した旧債償還、その他家庭経済増進費等に限られる、
(6) 保証人 - 雇主・上役・高級同僚・親戚で相当資産がある25歳以上の者の中から2名連帯する、相互保証は許されない、
(7) 返済方法 - 主に月賦等。
7月から三井銀行でも三井系の会社銀行員に限って、(1) 金額2000円以下、(2) 利子年6% 、(3) 期限2箇年、(4) 返済方法は年賦・年4期払・月賦、等の条件で行なった。
太平洋戦争後は、資金は復興を急務とする産業へ回され、個人への直接融資は戦後10余年を経るまで行われなかった。1950年代も半ばを過ぎると、信用金庫等の中小金融機関が消費者への融資に動き出した。そしてには金融自由化への危機感から、都市銀行も消費者金融へと参入、ある種のブームとなった。この当時の銀行等による消費者金融は、融資対象者の制限(個人の信用調査体制が確立していなかったため)、担保や保証の確保、融資資金の使用先制限(目的ローン)が大部分であった。そんな中で、日本信販の「チェーン・クレジット」(開始。当初は日本信販会員のみであったが、のちに会員外にも提供)や、三洋商事(現三洋信販)、関西金融(現:プロミス)などによるサラリーマンへの小口融資(いわゆるサラリーマン金融・サラ金)が登場する。
には日本ダイナースクラブがクレジットカードによるキャッシングサービスを開始、には銀行がカードローン(「庶民ローン」、「市民ローン」と呼ぶ場合もある)を開始、またにはアメリカ大手消費者金融企業、その後も外資系企業が日本市場へと参入した。こうした中で、消費者の意識の変化などもあり消費者金融市場は大きく成長した。
だが、この頃から強引な貸付や取り立て、借金苦による自殺などが社会問題化し、貸金業規制法の制定へ向かう流れが作られることになる。も参照。次のエントリ
概要
利息制限法及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法)に基づく範囲内の金利で貸し付けるものと、これ以上の金利で貸し付けるもの(いわゆる闇金融)がある。ただし、貸金元本が10万円未満は年利20%、10万円以上100万円未満なら年利18%、100万円以上なら年利15%を上限とする利息制限法は、罰則はないものの強行規定(強行法規)である。強行規定は、公序良俗を具体化したものであり、公の秩序を維持することを目的とすることから、罰則の有無にかかわらずこれを遵守しなければならないとされる。契約について強行規定に反する部分は無効となる。''詳細は、 を参照のこと。''次のエントリ
登録
貸金業者は、貸金業法(第3条)に基づいて、二以上の都道府県の区域内に営業所又は事務所を設置する場合は内閣総理大臣(財務局)の、一の都道府県の区域内の場合は都道府県知事の登録を受けなければならない。無登録で営業している闇金融は貸付けそのものが違法行為として処罰の対象となる。しかし、近年は、合法的な正規の事業所としての実態がないのに都道府県登録を申請することがある。特に東京都に登録しているものもあり、このようなものは「十日で一割」ならぬ「東京都知事(1)第XXXXX号」(=貸金業登録番号)からトイチ業者と呼ばれている。このような業者は、登録後、スポーツ紙などで広告することがある。次のエントリ呼称について
1970年代頃は、サラリーマンを対象にした業者が多いとして「'''サラ金'''」(サラきん、「'''サラリーマン金融'''」の略語)、あるいは市街地(街中)に営業所があることから「'''街金'''」(まちきん)と呼ばれていた。しかし、1980年代頃からは、女性(OLや主婦)や自営業者などの契約も多いとして、「消費者金融」の名称がよく使用されるようになった。その背景には、過剰な融資や高金利、過酷な取り立てにより、「'''サラ金地獄'''」という言葉がたびたび使われるようになって、「サラ金」のイメージが著しく悪くなったことから、業界が新たな名称として「消費者金融」の使用を推し進めたことがある。なお、「サラ金」の呼称以前に1960年代頃は「'''団地金融'''」や「勤人信用貸」(つとめびとしんようがし)という呼び方もあった。また、高い金利を特徴とすることから「'''高利貸し'''」とも呼ばれる。英語圏国家では高利貸し、闇の金融業者は「'''loan shark'''」(借金の鮫、サメ金)と呼ばれる。loan sharkの取り立てにはしばしば脅迫、暴力が伴う。
消費者金融は「サラ金」と呼ばれることも多いが、社団法人神奈川県貸金業協会は、10月4日に当時の会長・吉野英樹が『サラ金』と呼ばないことを求める会長声明を出している。なお、日本の法令用語にサラ金や消費者金融などの語は存在しない。次のエントリ
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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4~6月期、消費者金融3社が黒字へ