X-メン
『'''X-メン'''』(エックスメン、''X-Men'')は、マーベル・コミック刊行のアメリカン・コミックに登場するヒーローチーム。また、彼らが登場するコミック、アニメ、映画のタイトルにも使われている。概要
1963年に、原作スタン・リー、作画ジャック・カービーによる『X-Men #1』で初登場した。最初はあまり人気が出なかったが、1975年にチームを再編成してからはマーベルコミックの中で最も人気のあるシリーズのひとつとなり、多くの派生作品を生み出した(複雑になりすぎた設定をリセットして0から始めた『Ultimate X-Men』など)。現在は同時に複数のX-MENと名の付くシリーズや主要人物のスピンオフタイトルが展開されている。また、作品が続くにつれて、小説、テレビアニメ、実写映画、コンピューターゲームなど様々なメディアミックスがされた。X-メンのコミックは2009年現在で4億部以上が出版され、1991年の原作クリス・クレアモント、作画ジム・リーによる『 #1』は850万冊以上が出版され1冊の売上が世界一のコミックとなり、アメリカン・コミック史上第1位のベストセラーとなっている。このシリーズに関わったライターやアーティストの多くが人気作家となった。
主人公が後天的に能力を授かるそれまでのマーヴルヒーローのアイディアとは逆転する発想で生み出された。X-MENの語源はEXTRA-MEN、つまり生まれながらの超能力者を意味する。次のエントリ
基本設定
X-メンは、突然変異によって超人的能力を持って生まれたミュータントの集団である。ミュータントはその特異な能力から「将来取って代わられるのではないか」と一般の人間からは危惧、嫌悪されており、社会から排除されようとしている。マグニートーをはじめとする超人的能力で人間社会を支配しようとするミュータント・テロリストが現れ、この状況はさらに悪化している。これに対抗するのが、プロフェッサーXことチャールズ・エグゼビア教授が結成したX-メンである。エグゼビアはミュータントを保護し、彼らに能力の正しい使い方を教えるために学園を開き、X-メンを指導していた。X-メンは、自分たちを忌み嫌う人間たちを守るため、またミュータントに対する世界中の偏見を払拭するため戦いを続けている。彼らの決死の行いは、悪意あるミュータントの破壊活動や反ミュータント主義者の過激な思想活動などに影響され、十分な成果を挙げられていないのが現状である。X-メンの最初期のチームメンバーは、サイクロップス、マーベル・ガール(ジーン・グレイ)、エンジェル、ビースト、アイスマンの5名である。他のメンバーは幾度にも渡るチームの再編成や増強などにより加わったり、または様々な理由でチームを離れていった。X-メンの一員など、個人を指す場合はX-マンと呼ぶ。次のエントリ
社会問題
ミュータントと一般の人間の紛争は、ユダヤ人、アフリカ系アメリカ人、社会主義者、LGBTなどの、アメリカでのマイノリティたちが経験したことだといわれている『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』映画パンフより。。● 人種差別問題
この物語の根底には、公民権の問題が潜んでいる。ミュータントは迫害を受ける人種的・宗教的マイノリティの暗喩であると見られることがある。プロフェッサーXはアフリカ系アメリカ人の公民権運動の指導者、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアに、マグニートーはマルコムXに喩えられる。またマグニートーはホロコーストの生き残りであり、反ナチス・ドイツのメタファーとされる。映画三作目の『』では、マグニートーにナチス強制収容所番号が刺青されている。
● LGBT問題
映画『X-MEN』シリーズの一作目と二作目は、作り手でも珍しくゲイをカミングアウトしたブライアン・シンガーが監督を務めた。彼の描くミュータントたちは自分の本性を隠していることも多く、会話中に自分の力に気付いた年齢が問われるシーンもある。また、ウルヴァリンが入るバーで入った瞬間に全員が一瞬、彼を凝視するなど細かい描写にもゲイ的な感受性が取り入れられている。
一作目では、ロバート・ケリー上院議員がミュータントが学校で先生になってもよいのかを問うのは、イギリスで地域の権威者が同性愛を促進することを禁じて問題となったSection28のメタファーとなっている。映画でマグニートーを演じているイアン・マッケランもゲイをカミングアウトしており、この問題の反対運動に参加している。
二作目では、ボビー・ドレイクがミュータントとして家族にカミングアウトをするシーンがある。ミュータントの遺伝子は父親から受け継ぐという、遺伝的本質主義が採用されている。そのあと母親は「普通の人間にはなれないの?」と息子に問う。これは環境や意識の変化によって同性愛を「矯正」できるとする立場を代表する。同性愛が遺伝によるものか環境によるものかという議論は長く行われている。また原作には、ノーススターという同性愛者という設定のミュータントも登場する。次のエントリ
日本におけるX-MENの出版状況
アメリカンコミックが一般的に浸透していない日本では、原作の全てを網羅すると言う訳にはいかず、年数を置いて断片的に刊行されている。とは言え、他のコミックシリーズと比べるとある程度纏まった巻数で刊行されている。まず80年代に光文社がアメリカンコミックと日本の漫画を半分ずつ掲載した月刊誌ポップコーンにおいて2号分収録されている。
90年代に入るとゲームの制作やアニメの放映により、邦訳版の出版も盛んになった。小学館からジム・リーが活躍していた頃の作品を中心に全17巻の『X-MEN』が発売。続いてウルヴァリンのスピンオフである『ウェポンX』の発売、マーヴルコミックのオムニバス雑誌『マーヴルクロス』全17巻においては様々な短編エピソードや長編シリーズが収録される。そしてクロスオーバーを集中的に収録した、『エイジ・オブ・アポカリプス』全3巻、『オンスロート』全4巻、『ゼロトレランス』全6巻を発売した。
このような原作コミックの出版ラッシュを受け、メディアワークス(現アスキー・メディアワークス)の電撃文庫から日本オリジナル展開のライトノベルが全3巻が出版。他にも、日本人漫画家によるアニメ版などの再漫画化版が竹書房の『コミックガンマ』に連載開始。後に全13巻の単行本に纏められた。これらの漫画作品は後にアメリカで英訳されマーベル社からも発売された。
2000年代には新潮社より外伝作品である『アルティメットX-MEN』を販売。だが脚本家のマーク・ミラーが継続して担当した33話分、全11巻を期に発売中止となった。同時期に麻宮騎亜がアーティスト参加した『アンキャニィX-MEN』も発売された。2000年代後半から『ウルヴァリン:オリジン』、『アストニッシングX-MEN』、『ハウスオブM』などが発売されている。次のエントリ
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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